暑中お見舞い申し上げます。
今年の猛暑は容赦がなく、ちょっと外出すれば汗がドッと出て身体にもお肌にもかなり厳しい暑さですね。この季節は洗顔やシャワーを浴びる回数も増えていることでしょう。
今はとにかく、さっぱりと洗い流したい! ということが一番にくると思いますので、ちょっと気になる「ダブル洗顔」についてお話しします。
「ダブル洗顔」は、洗い過ぎになって肌に必要な油分まで奪われるから良くない、と、美肌意識が高い方を中心に避けられている洗顔法とも言えます。しかし、これは本当なのでしょうか……答えは“ほぼYES”です。絶対的なYESではなく、ほぼYESとしたのは、たいがいのことにはメリットとデメリットがあるからです。
「ダブル洗顔」のメリットは2回洗うのでよりさっぱり清潔になるといこと。デメリットは2回洗うことで必要な皮脂や肌の水分まで洗い流してしまい、うるおいが奪われるというのが一般的な認識でしょう。もちろん、これは正解です。
でも、もう少し突っ込んで考えてみたい点があります。肌トラブルの原因の一つに、排出された皮脂や汗が長く表皮に残されて酸化することが挙げられます。これによってかゆみや赤み、吹き出物やニキビ、あせもなどが起こる可能性があるのです。
肌を清潔に保つことは、当たり前のことですが、とても重要です。しかし、保湿ケアなど、肌に与えることばかりに気を取られていると、大事な洗顔やメイク落としに何か見落としている点が出てくるかもしれません。
肌の汚れがきちんと落とされると、毛穴の機能もより正常に保たれます。これは肌のターンオーバーが整うということでもあります。こう考えていくと「ダブル洗顔」もそう悪くはない面があるはずだと考えることができます。何しろ汚れをしっかり落とすのですから。しかし、「しっかり汚れを落とす」=「洗い過ぎのリスク」がありますから、まずは洗顔料のことをもっと知る必要があるでしょう。
洗顔料には何らかの「界面活性剤」が配合されています。これには石油由来のものや植物由来のものがあり、種類もいろいろ。洗浄力の強いものから、弱いものまでがあるのです。“肌にやさしい”洗顔料とは洗浄力が弱いと考えられるので、特に皮脂が多めのオイリー肌の方は汚れを洗いきれない可能性が高くなります。
では、乾燥肌の場合は“肌にやさしい”洗顔料がいいかと言うと、そうとも限りません。皮脂が多いけれど、肌表面がカサついているコンビネーションスキンの方などは、表皮の汚れが表面で固まってカサつきの原因となっているかもしれないのです。
ノーマルスキン、ドライスキン、コンビネーションスキン、オイリースキンは、ある程度洗浄力のある洗顔料を使ったほうが肌を健康に保つことに役立つと考えられます。ただし、敏感肌や、すでにトラブルを起こしている肌の場合は、やさしいタイプにするか、洗顔料を使わずに洗うことが必要かもしれません。こうした場合は専門医に相談しましょう。
さて、敏感肌以外の肌におすすめの洗浄力もきちんと発揮される洗顔料の選び方と使い方についてです。まず選択基準としては、できるだけシンプルで、他の混ぜ物がないタイプがいいでしょう。たとえば保湿成分がいくつも配合されているものよりは、昔ながらのシンプルな洗顔料や石鹸がいいのです。
とは言え、避けたほうが良さそうな成分もありますのでご参考までに。洗顔料などのアイテムの裏には、薬機法で定められた全成分が表記された成分リストがあります。ここに「ラウリル硫酸ナトリウム」、「ラウレス硫酸」など、名前に「硫酸」がつくもの、「スルホン酸ナトリウム」など、「スルホン酸」がつくもの、「ステアラミドDEA」など「DEA」がつく成分名があれば、刺激が強いので毎日使うものとしては避けたいと言われるものとなります。
ちなみに、この「刺激」とは何かと言うと、皮脂や水を洗い流す力が肌にとって強すぎるということ。実際に肌刺激を感じる人もいるようです。肌にはもともと保湿因子(NMF)という、自然な脂があって、肌のバリア機能として働き、また、ツヤとなっています。このあるべき脂まで洗い流してしまうと、肌は弱って、荒れていきます。
洗顔料は、極端に洗浄力を抑えたものでは、肌に汚れを残して毛穴の機能を阻害し、洗浄力が強すぎるものであれば、必要な脂や水分を奪ってしまうということがおわかりいただけたかと思います。これは洗顔料であればどんなタイプのものでも何らかのリスクがある可能性を示しているのです。
健やかな美肌を目指すための洗顔として考えるなら、汚れを落としつつ、肌にできるだけ負担をかけない洗顔が理想ですよね。そのためには、できるだけシンプルでそれなりに洗浄力がある洗顔料を使い、できる限り手早く、短い時間で洗うことです。
もし、洗顔料でゆっくり、念入りに洗うようなことをすれば、かえって肌にダメージを与える可能性が大きくなるでしょう。なぜなら、その時間の分だけ、界面活性剤など肌に負担をかけるものをつけておくことになるからです。さらに、肌をこするような洗い方をすれば肌老化を早めてしまう可能性があります。肌はできる限り摩擦をしないように扱うことが大切です。
こういう問題をクリアするために、シンプルな洗顔料で1回30秒目安のダブル洗顔することは、洗顔料の洗浄力を生かしつつ、肌に負担をかける隙を与えない方法になります。もちろん、できるだけ摩擦しないように、そっとやさしく洗います。こういうダブル洗顔であれば1日1回はありだと思います。ただし、乾燥肌や、40歳以上の年齢肌の場合は不向きなこともありますので、注意してください。
ただし、40歳を過ぎていても皮脂がとても多い方ならダブル洗顔したほうがいいですし、20代でも乾燥肌であれば避けたほうがいいというように、個人差があるものですから、自分の肌質をよく見極めることが肝心です。そして、美肌を目指すならどんな肌質でも、手早く、短く、そっとやさしく洗顔することです。
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